zetuboutohikariのブログ

鬱の彼女と僕

スズメのひびき

このカテゴリをご覧の方なら、

スズメのひびき人生、というブログを見たことがあればと思います。

まだ残っているのでそちらも見てください。

僕はそこに登場する彼氏です。


昨日スズメのひびきさんは僕にこう残して行方不明になった



苦しいときに一緒に歩んでくれてありがとう

病気がすごく苦しい、耐えられない


スズメのひびき


〇〇市〇〇



僕は昼過ぎまで出かけていて、ほんの30分前にも電話した

何気ない会話だが、後で思えば何か言いたげだった


妙な胸騒ぎがして、車を見たら既になかった

慌てて書いてある地名に向かったが、何も痕跡はなかった


もう一度調べたら、隣の市にもう一つ同じ地名がある事に気づく

そこに着いたのは夕方、彼女の車があった

山間の登山道入り口近く


山に向かったと思い、半袖短パンとサンダルで登ったが

とても登れない

警察を呼んで搜索をしてもらった


夜、彼女が現れるかもしれないと車の前で待った

朝、山に登ったが人がいた痕跡がない

昼、位置情報や目撃情報のあった街を探した

何も見つからなかった、ただ何故か携帯がつながる、今も


車の鍵は今日の昼頃開いた

中には彼女の鞄とポリエステルロープ

多分これで自ら終わらせ様としたのだろう

だけど財布と携帯はなかった

そして彼女はギリギリ思い立った気がした


車の中に入ると、彼女との思い出と笑顔が溢れてきた

喪失感と悲しみが僕を襲う


体力の限界で今さっき家に帰った

帰ったらいるんじゃないかという微かな希望と共に

でも彼女はいなかった


彼女が居ない部屋は広い

見たい番組も見れる

酒も好きなだけ飲める


いや飲まないと感情に押し潰されそうだ

辛い時も楽しい時も一緒に居てくれた

色んな事を二人で乗り越えてきた

彼女によって僕は生きている意味を与えてくれた


あれが最後の会話だったなら、もっと話しておけばよかった

あと三十分早く帰っていれば、こんな事にならなかった

彼女がそんなに辛いのに、わかってあげられなかった

場所を間違えなければ、彼女を救えたのに

昨日が最後なら、もっと愛を伝えれば良かった


彼女のブログを今日初めて見た

僕への感謝と毎日の辛さに溢れていた

感謝したいのは僕の方だ

そして僕は何もわかっていなかった


悲しむのはまだ早い

携帯がつながる事と、車に置いて行ったロープを希望に

自分を振るい立たせていこう


これからの日々を綴って行こうと思います

まだどういう結末を迎えるかわかりませんが

ハッピーエンドである事を切に願います